2018/11/02
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被害の経緯
2018/10頃に畑のいたるところにアリの巣が形成され、育成中の野菜の株元付近にもアリの巣がたくさん見られるようになりました。
一番最初の被害としては2018/10/13に収穫したカブに、くぼんだ食害痕があり、食害痕と収穫付近の土壌に多数のアリが見つかりました。
また、同じ区画に植えているキャベツや茎ブロッコリーの株元にも同様にアリの巣が形成されています。
キャベツや茎ブロッコリーに表面上、被害はありませんが、地中で根っこを食害されている可能性があります。
↓くぼんだ食害痕とアリ
↓収穫したカブの食害痕
↓キャベツの葉をめくるとアリの巣
↓茎ブロッコリーの株元に盛り土(アリの巣)が見えます
ネット上で調べていたら、同じような事例があったので書き残しておこうと思います。
この食害、どうやら「トビイロシワアリ」というアリの仕業のようです。
10年ほど前から全国各地で被害が報告されていました。
トビイロシワアリとは
形態
体長は 2.5mm 前後。色は褐色~黒褐色。頭部や胸部の表面にシワがある。
生態
乾燥した場所を好み、日当たりの良い土地や草の根もと、石の下などに巣を作る。
雑食性で、昆虫や種子、樹液などを主に食べるが、キャベツやブロッコリー、ハクサイなどの野菜類を餌とする場合もある。
西日本では普通に見られるアリの一種で、九州以北の日本各地に分布する。
巣の規模は大きく、1つの巣に多数の女王アリがいる場合がある。
農作物への被害
被害の特徴
株の根元付近に蟻塚を形成し、主に地際の茎の表皮を食害し、くぼんだ食害痕を形成する。
被害が激しい株は、生育不良を起こし、最悪、枯れてしまいます。
また、茎内部に坑道を形成して食害するケース(バレイショ)もあったようです。
報告されている主な被害野菜
キャベツ、ブロッコリー、ハクサイなどのアブラナ科植物。バレイショ、ナス及びアスター(花)、芝。
これまでに、福岡県、千葉県、広島県、香川県、佐賀県、長崎県、山口県、滋賀県、群馬県、茨城県、静岡県、埼玉県および長野県の 13 県で報告されています。(2018/6/25現在)
借りてるの市民農園の場所は神奈川県なので追加ですかね。
トビイロシワアリへの対策
2018/6/13現在、トビイロシワアリを駆除するのに効果的な農薬はないそうです。
有機栽培の場合、あったとしても使えないのですが、慣行栽培を行う農家さんにとっても農薬で対処できないということで、厄介ですね。
深耕(土を深く耕すこと)や、かん水(水をかけること)による、物理的・耕種的手段での巣の破壊くらいしか対策がないみたいです。
(2018/10/23 追記)
家庭菜園のアリ駆除の方法を調べていたら、コーンミール、重曹による対策が有効との情報を得ました!
・コーンミールはトウモロコシを乾燥させて粉状にしたものです。巣の周りにコーンミールを置いておくと、アリは甘い匂いにつられて、育てている幼虫の餌としてコーンミールを巣に持ち帰ります。幼虫アリはコーンミールを消化することができないため、おなかの中に貯まります。新たに餌を摂取できず、徐々に飢餓状態となって幼虫は死んでしまいます。新しい成虫の働きアリが育たないため、巣は徐々に弱体化していきます。
・重曹と砂糖と少量の水をまぜて、お団子を作り、巣の近くに置きます。アリは敵を攻撃するときに使う蟻酸(ぎさん)というものを体内に持っています。アリが重曹を食べると、体内で重曹と蟻酸が化学変化を起こし、二酸化炭素を発生させる効果で、アリを駆除することができるみたいです。
※ホウ酸という手もありましたが、食塩程度の毒性があるとのこと。致死量5g/kgで人体に全く影響はないのですが、ペットや小動物が誤って摂取した場合を考えて外してます。気にする方もいるので。
↓コーンミール
TOMIZ cuoca(富澤商店・クオカ)コーンミール / 100g その他雑穀粉 コーンフラワー・グリッツ・ミール 価格:154円 |
ちなみにコーンミールを売っているお店
コーンミールは近くのスーパーを2件ほど回りましたが置いていませんでした(;^_^A
ネットで買うにも送料の方が高くなるし...ネット上でも皆さん探しているみたい。
コーンミールはお菓子作りによく使われるので、もしかしたらと、コーヒーショップで有名なKALDI(カルディ)をのぞいてみたら、ありました!
500g税込み259円です。ちょっと多いけど、ネットで買うより安上がりです。料理にも使えますしね(^^♪
全店舗で置いてあるかは分かりませんが、探している方の参考になれば幸いです(*´▽`*)
今後の方針
2018/10/22現在、アリの巣は畑の茎ブロッコリー、キャベツ、カラシナ、シュンギクの区画に多く存在しています。
主にアブラナ科の野菜を植えている区画ですね。カブもこの区画に植えていて、すべて収穫済みです。
このうち、茎ブロッコリー、キャベツは根元付近にアリの巣があり、食害を受けている可能性があります。
対策として、深耕とかん水の二つの方法がありますが、
深耕では根を傷つけてしまう可能性があるので、まずはかん水にて巣の破壊を試みたいと思います。
ただ、茎ブロッコリーは根腐れを起こしやすい野菜とのことで、実行するのは晴れた日の午前中を狙いたいですね。
トビイロシワアリの食害という厄介な事案ですが、上手く乗り切って収穫までいきたい!
(2018/10/23 追記)コーンミールを手に入れたので、次回、農園スタッフさんに許可を頂けたら、コーンミールを畑に仕掛けてみたいと思います(`・ω・´)
コーンミール仕掛けてみた
2018/10/28
農園スタッフさんの許可をもらえたので、コーンミールをキャベツ付近のアリの巣近くに仕掛けてみました。コーンミールの効果で新しい成虫アリが誕生しなくなる数週間ほどを様子見。
↓巣付近にたくさんのアリ
↓仕掛けてから30分後の様子
30分経過後、さっそくアリがコーンミールに集まっていました。
コーンミールを巣に持ち帰っています。
2018/11/3
巣の付近にアリは見当たらず。コーンミールを新しいものに入れ替え。
30分経過後、コーンミールにきたアリは1匹のみ。もしかして、すでに効き始めているのか。
2018/11/10
巣の付近にアリは見当たらず。コーンミールを新しいものに入れ替え。
この日もコーンミールには1匹だけ。
2018/11/17
先週アリの巣の蟻塚を手で崩しておいたのですが、修復されている様子はないので、アリはいなくなったようです。
↓キャベツ下のアリの巣
結果、2週間ほどでアリは姿を見せなくなりました。寒くなってきたことが原因とも考えられますが、少し離れた他の場所でアリの活動を確認しているので、コーンミールがアリの駆除に対して一定の効果があったと考えます。
もし、アリの被害で悩んでいるなら、試しにコーンミールを仕掛けてみるのも良いかもしれませんね!
参考資料
平成22年度病害虫発生予察特殊報第1号(長崎県)
平成22年度病害虫発生予察特殊報第 2 号(佐賀県)
平成23年度病害虫発生予察特殊報第1号(滋賀県)
平成30年度発生予察情報特殊報第1号(埼玉県)
平成30年度病害虫発生予察特殊報第1号(長野県)
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コメント
私も同じくトビイロシワアリの巣に白菜苗が飲み込まれそうで困っているのでコーンミールやってみます。有力情報ありがとうございます。
by ユキシモカワ 2024年10月22日 8:58 AM